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百万円と苦虫女

【監督】タナダユキ 【出演】蒼井優 森山未來 ピエール瀧 笹野高史ほか

「逃げてちゃダメだ。…と思いながらも、
ちょっとその生活を真似てみたくなった私はヤバい?

オススメ度…★★★★/☆

   あ ら す じ 

就職浪人中の鈴子は、ひょんなことから前科一犯になってしまった。
中学受験を控えた弟にも責められ、家に居づらくなった彼女は家を出て、
1か所で100万円貯まったら引っ越すという根無し草のような生活を始める。

海の家、もも農家。そして3カ所目に住んだ場所で1人の男性と出会い

感   想  

 タナダユキさんって、「さくらん」の監督さんですね。女性の表現の仕方が、さすがって感じです。もちろん、蒼井優の演技力があればこそでしょうが、口に出さずとも気持ちが伝わってくる演出にぐっときます。

 さて、見知らぬ土地で100万円を貯めて、貯まったら次の場所に越す。とりあえずは、この設定が面白いので、入り口はOKですよね。しかも、基本的に一人旅とか好きな私は、その生活がちょっと楽しそうに見えたりもします。でも、帰る場所があってする一人旅と、まさしく根無し草のような生活はやっぱり違うんだろうなぁ。私は今、ここに大切な人たちがいて、必要としてくれる人もいて(多分)。所在があるって幸せだなぁと気づかされる結果に…。

 ただね、鈴子のような人たちが、ひとりぼっちなのは運だけの問題じゃないと思うんですよね。普通の人は、みんな、自分を理解してもらおうと少なからず努力しているんだと思うんです。自分から心を開かずして、自分の居場所がないなんて嘆く権利はなし。いや、別に鈴子は嘆いてなかったけど。むしろ、現実にいる孤高きどりの人たちに言いたいだけだったりして。

 終盤、ちょっとチープな恋愛になりかけて、ガックリしたのですが、エンディングは個人的に良かったですね。ハッピーエンドだけがすべてじゃない。別れは、次の出会いのプロローグですから。なんてね(笑

印象に残った セ リ フ 

「人は、出会うために、別れるんだと最近気づきました」

とってもとってもありがちなセリフですが、このストーリーにはぴったり。
しかも蒼井優ちゃんが言うと、また違う味わいがあって良かったです。