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クワイエットルームにようこそ

【監督・脚本】松尾スズキ
【出演】内田有紀 宮藤官九郎 蒼井優 りょう 妻夫木聡 大竹しのぶ 箕輪はるか(ハリセンボン) ほか

過食、拒食、OD(薬の飲み過ぎ)…、いわゆる精神病棟の物語。
めちゃめちゃ重いはずのに、なぜかオモシロくて温かい。

オススメ度…★★★★/☆

   あ ら す じ 

28歳のライター明日香は、ある日目が醒めると、白い部屋で拘束されていた。
女子だけの閉鎖病棟にある保護室、通称“クワイエットルーム”だ。

そこで「食べたくても食べられない」ミキや、過食症の元AV女優・西野など、個性的過ぎる患者達と触れあううち、
ふたたび前向きに生きる希望を取り戻していく明日香だったが

感   想  

 一言で「オモシロい」というには抵抗があるほど、重いテーマ。なんたって過食症、拒食症をはじめ、いわゆる精神病がずらりオンパレードですからね。

 それなのに、見ていて重すぎない…、いや、不謹慎にもむしろオモシロいのはなんなんでしょう。松尾スズキがもつ天性のユーモアセンスか、憎めないキャラによるものか。舞台も人間も痛々しいはずなのに、ところどころクスッと小ネタが満載で笑える
んです。しかもぜんぜん嫌味がない。

 たぶん、松尾スズキさんって、心底、人間という生きものが大好きなんでしょうね。だから、人を見下すイヤな感じが全くないんだと思います。

 この映画でも、人間の弱い部分をあたたかく笑い飛ばしてくれるというか。テーマがテーマだけに、変に同情したり、“お涙ちょうだい”だったら、ものすごくエラそうで不快だと思うんですよ。でも、それを、あえて笑い飛ばしちゃうノリが、逆にあたたかい。ほんと、意外なくらいあたたかいです。自分の心と向き合う明日香を見ているうちに、見ているコッチ側にもエネルギーが湧いてくる。そんな映画でした。(ただ、本当に悩みを抱えてる方々にとっては、この軽いノリがムカつくかも。。。)

 そうそう。蒼井優、大竹しのぶをはじめ、キャストの演技も奥深くてさすがですよ。(まぁ、内田有紀ちゃんは、さすがに「がんばったんやろうけど…」感が漂う部分もありましたが。)

印象に残った セ リ フ 

「長い罰ゲームだったね」

明日香が、別れる恋人に対していうセリフ。
恋人時代の楽しい毎日も、終わり方次第で“罰ゲーム”になっちゃうのか。
“長い春”じゃなく“長い罰ゲーム”。うーん、恋愛ってやっぱり奥深い…