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サッドヴァケイション

【監督・原作・脚本】青山真治 【出演】浅野忠信  石田えり  宮崎あおい  板谷由夏  中村嘉葎雄  オダギリジョー ほか

まるで底なし沼のような母の寛容さと、そのでかさに戸惑う男達。
母親のでっかさと、絶対に切れない親子の縁をあらためて感じます。

オススメ度…★★★/☆☆

   あ ら す じ 

中国からの密航者を北九州に手引きしていた健次が、自分を捨てた母親と再会する。
母親は、小さな運送会社の社長と結婚し、息子と三人で幸せそうに暮らしていた。

やがて健次は、復讐心を秘めながら、その運送会社で暮らし始めるが、 次第に彼の心は母の存在の強さに惑わされ……

感   想  

 「あの女を不幸にするためなら、俺はどんなことでもする」 そのキャッチコピーには一見、すごい復讐心が込められていました。でも、逆に考えると、自分を捨てた母親を、いつまでたっても忘れられないということでもありますよね。いつまでたっても「どうでもよく」はならない。母親ってほんとに偉大で、かけがえのない存在なんだなぁと思うと、キャッチコピーに込められた息子の心境も、反抗期のがきんちょとそんなに変わりはないのかも。母というでっかい存在の中で、泳がされてる感じ。。。

 なんて、そんな感覚も、実は、一日たってようやく湧いてきたんですけど。

 この映画、見てる間とか、見終わってすぐは感じることが多くはなかったです。不思議なことに、時間とともに少しずつ、じわじわと胸に広がってきています。石田えり演じる母親の恐ろしいほど揺るぎない存在感とか、浅野くん演じる息子のもがく姿とか。中でも、石田えりの「もう男の人は好きにしたらええんよ。うちら女は痛くも痒くもないんやから。だって、うちらには子供がいるんやから」というセリフは、胸の中の深いところに巣くってしまいました。

 一言で言うなら「おそるべし、母」。そんなところでしょうか。

 ただ「Helpless」という映画の続編らしい本作。前作を見ていない私には、前半、ちょっとわかりづらかったかもです。あと、オープニングの曲はめちゃくちゃ良かったけど、それ以外の部分はあんまりセンスがよくなかったなぁ…。

印象に残った セ リ フ 

「この世に『偶然』なんてもんはないんだ。
会うべき人には必ず会うようになっている。」

それを運命と言うのでしょうか?
でも、そう思えば、一つ一つの出会いがますます貴重で愛おしくなる気がします。